2016年7月1日金曜日

校長が薦める5冊 ~7月~  H28.7.1

『ハーメルンの笛吹き男』。
あれは怖かったですね。子どもがみんな
笛吹き男についていって、消えちゃう話。
とても暗い物語で、子ども心に、あまり人
の言うことを安直に信用しちゃいけないな、
と思いました。
『小公女』も熱心に読みました。
あの本から、人生にはいい時と悪い時が
あるんだなということを学びました。
ちゃんとした原典を読んで良かったと思っ
ています。
『アリとキリギリス』だって、
本当はアリが冷たくキリギリスを見放して、
キリギリスは死んでしまうんです。
人生、そんな面もある。僕が曽野綾子さん
を好きなのは、そういう“本当のこと”を
ズバッと言うところなんです。
曽野さんの『人間の分際』も、最近読んで
面白かったですね。辛口ですから、彼女は。
「努力は必ず報われる、為せば成る」なんて
言うけれど、
そんなのはウソだっていうわけ(笑)。
「努力してもダメなことはあるって、ちゃんと
割り切って考えなきゃいけない」と書いてある。
「ああ、それはその通りだな」と。
~浅野茂太郎(明治ホールディング会長)氏
  の読書術、PRESIDENTより~