みなさんおはようございます。
そして、
新年 あけましておめでとうございます。
○ソウル大学のキム・ナンド教授は、
社会人として大切なものは 「 配慮 ・ 正直 ・ マシュマロ能力 」 と言っています。
では、マシュマロ能力とはなにか?
それは、「自制心(我慢する心・セルフコントロール)」です。
成功の秘訣は欲望を先送りできる能力。
我慢することの大切さ、欲望の先送りする能力と言えます。
高校3年間はそのためにあるといってもいいかも知れません。
○マシュマロ実験って?
1969 年からアメリカのスタンフォード大学心理学教授・ウォルター・ミッシェルが行ったもの。
4歳児(186名)を対象にマシュマロを1つ渡し、研究者が15分後に戻ってくるまでそのマシュマロを食べずに我慢する事が出来たら、もう一つもらえると伝えて、その間の子供たちの行動を(隠しカメラで)観察した実験です。
この実験での子供たちの反応は様々で、目の前のマシュマロが見えないように手で目を隠して身体を別の方向にひねったりする子や、座っていた机を蹴ったり、マシュマロを手で何度もなでたりした子もいました。
ほとんどの子が誘惑に抵抗しようと一生懸命でしたが、平均にして3分もたなかったらしいのです。
中には即座に食べてしまった子もいたそうです。15分待てた子は全体の30%でした(もらってから30秒以内に食べてしまった子も約30%)。
この実験のすごいのは、その子供たちの生活状況を小学校、中学校、高校と追跡調査をしたことです。
【我慢できた子のその後は?】
・学習意欲が高く、成績が優秀である。
・コミュニケーション能力に優れ、自己主張ができる。
・ストレスに強く、プレッシャーに混乱しない。
・困難な課題に挑戦する。
・取り組みに対して積極的に参加する。
【我慢できなかった子のその後は?】
・対人関係を避ける。
・小さな挫折でも動揺する。
・感情の起伏が激しく、言い争いや喧嘩を良くする。
・我慢できた子よりも学習成績が低い。
このような結果だったそうです。
学習面でいうと高校3年生の時、15分待てた子と 30秒以内で食べた子では相当な差があった。
さらに30代になってからの追調査では、待てなかった人の方は肥満度が高く、一つの仕事が長続きせず、転々と仕事をかわる割合が高い、という結果も出ています。
この追跡研究の結果をもとに、ミッシェル教授は
「長年、学業の業績や将来の成功を予測する時の最も重要な要因は知能(IQ)だと思われてきたが、自制心のほうが重要だ」
と唱えています。
ただし、4歳児の頃の我慢強さだけで人生がかわるのではありません。
ミッシェル教授は、自制心(我慢する心)は生まれつきのものではなく、訓練すれば誰でも身につけることができると結論づけています。
○子どもにとって、最も身につけるべきものは、「マシュマロ能力」といえましょう。
社会に出て初めてわかることは多い。厳しさを痛感、心が折れそうな経験をすることもある。
だからこそ、高校時代に様々な経験をした者は強いといえる。
特に部活動などで我慢することの多い経験をしたものは、強い心を持てることだろう。
高校生のうちに、
自制心(我慢する心)をしっかりと身に付けて、将来の幸せにつなげて欲しい。
○3年生は、本校の生活も残り少なくなりました。社会人となるための準備として、残り少ない高校生活の1日1日を大切にしてください。
1・2年生は、まだまだ先と考えず、着実な準備を! 時間は、あっという間に過ぎてしまいます。
3学期は短いですが、しっかりと計画を立てて努力をしてください。
これからの皆さんの成長を期待しています。